「降りる!」「やっぱ抱っこ〜!」
お出かけ中、こんなやり取り…ありますよね。
じつはこれ、わがままではなく、子どもの心が育っている証拠なんです。
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■ 矛盾する気持ちがぶつかっている「アンビバレンス」
子どもは、
- 「自分でやりたい」=自立心
- 「パパママに甘えたい」=依存心
この2つの気持ちが同時に存在しています。
こうした心の揺れを、心理学では
「アンビバレンス(ambivalence)」と呼びます。
実はとても自然で健全な発達段階なんです。
■ 🧠 エビデンス:心理学でも証明されています
発達心理学者マーラー博士は、子どもの心の成長には
「接近−回避の葛藤」があると述べています。
これは「親から離れたいけど離れるのは不安」
という矛盾する感情です。
出典:Mahler, M.S. (1975)『The Psychological Birth of the Human Infant』
また、榊原洋一医師も以下のように述べています:
2〜3歳の子どもは、自己主張と依存の間を行き来する時期。
出典:榊原洋一(2013)『子どもの心と脳がわかる本』講談社
■ 我が家の実話:「歩く!」→5歩でフリーズ
ある日、スーパーの入口で息子が元気に
「今日は歩く!」と宣言。
でも……
5歩でぺたんと座り込み、無言フリーズ。
「え?どうした?」と抱っこすると、
「ふぅ…」と安心したような表情。
その瞬間、
「がんばってたけど、不安だったんだな」
と気づいて、ちょっと泣きそうになりました。
■ 大人も同じ?ちょっと笑える共感ポイント
よく考えたら、大人にも“迷い”ってありますよね。
- 「節約したいけどスタバ飲みたい」
- 「痩せたいけどポテチ食べたい」
子どもだって、がんばりたい。でも甘えたい。
そんな心の中のゆらぎを、表現してるだけかもしれません。
■ 結論:「わがまま」ではなく「心が育っている証拠」
最近は、息子に
「どうしたい?」と優しく聞くようにしています。
たとえ答えが返ってこなくても、
“気持ちを受け止めてくれる存在がそばにいる”だけで
子どもは安心できます。
わがままじゃない。
心が、ゆっくり育ってるだけ。
それを知っているだけで、
“抱っこ→降りる→また抱っこ”の毎日も、ちょっとだけ優しくなれます。